ボランジェセミナーに参加しましたVol.2
皆さま、こんばんは、
レトワール・ポレールの須藤千恵子です。
前回の、
セミナー参加のお話しの続きを
ブログに綴りたいと思います。
今回ご紹介するのは
最近リリースとなった
グラン・ダネ2008
言わずもがな、
2008年に収穫されたぶどうのみを使用したシャンパーニュです。
スペシャル・キュヴェと比べると、
色調は鮮やかにクリアで、
香りは青りんごや柑橘系の果実みが感じられ、
なによりフレッシュでエレガントな印象です。
使用しているのはすべてグラン・クリュとプルミエ・クリュのみ、
さらには90%がグラン・クリュを占めているとのことです。
1次発酵には樽を使用していますが、
この樽がボランジェのボランジェたる魅力の一端を担っていると言えるでしょう。
ボランジェで使用される樽は
ブルゴーニュと同じ規格の樽ですが、
この樽を扱う樽職人はフランスの国家最優秀職人MOFの称号を持ち、
まさしく
ボランジェを生むために日々樽を組んでいるのです。
メゾン専属の樽職人がいるのはシャンパーニュではボランジェのみ、
さらには国家最優秀職人というのは特筆です。
さらには
ボランジェでは伝統的製法が重視されていますが・・・、
それはすべて手作業によるルミアージュと
デゴルジュマンをも意味します。
(スペシャル・キュヴェを除きます)
ルミアージュには昨今ジャイロパレットを使用することも少なくなくありませんが、
伝統を重視するボランジェでは
熟練の職人が手作業でルミアージュを行っています。
ジャイロパレットの方が正確な時間と角度で作業が行えるではないか・・・、
その通りです。
しかしシャンパーニュも人間と同じように
1本1本個体差があり、
ボランジェでは、
ボトルに生きる酵母の活動を見極めることに着目し、
そのために、
熟練の職人が1本1本のボトルに適した動きを見定め、
角度を与え動瓶しているのです。
ここにも、
クラフトマンシップの尊重
を見ることができます。
大手のメゾンに想像する、
”効率重視のつくりを佳しとしない”ボランジェの姿を
垣間見ることができるストーリーの一遍と言えるでしょう。
次回はロゼについてお話しいたしましょう。